過呼吸症候群は単に過呼吸と言われることも多いですが、発作性神経症の代表的な症状になります。

夜、寝ている時とか、電車などの乗り物に乗っている時などに、突然、息苦しさを感じ、不安になってしまうという形で現れてきます。

このため、不安発作の場合と同様に、夜中に救急車を呼んで病院に行ったりと、大騒ぎをし、周りの人達に迷惑をかけることも多いものです。

しかし、病院で診察しても、体には特に異常が見られず、また、少し時間が経つと、症状も治まってしまうために、精神安定剤を処方されて終わってしまうというケースが多いように思います。

なお、発作性神経症から来る過呼吸症候群の場合、息苦しさなどの症状がどんなに強くても、けっして命に関わるようなことにはならないものなのです。 また、長くても１０分経てば、必ず治まってくるものなのです。
ですから、周りの人も、この事実を踏まえて対応していってあげると良いと思います。

また、過呼吸症候群は、その根本原因は神経症から来ていますから、森田療法の考え方を身につけていく中で、息苦しさの裏に隠された「死の恐怖」対する「とらわれ」が薄れてくることで、少しずつ根本的に改善してくるものなのです。

ただ、このためには、ある程度の時間が必要になってきます。

つまり、薬を飲んだりすれば、これですぐに治るという単純なものではないと言えるのです。